SANTA TOEICを実際に使ってみて感じたメリットとデメリット


TOEICは少なくとも日本国内では圧倒的に人気なので、その分学習教材も沢山あるのです。

今回は、そんな中でもここ最近話題となっている、AIを取り入れたTOEIC対策アプリの「SANTA Toeic」を使ってた感想をメリットとデメリットに分けてまとめてみましたので、共有です。

※参考:TOEIC取得のメリットとデメリット 高得点の意味はあるのか

SANTA TOEICとは?

TOEICの点数アップを目的とした学習アプリです。

従来型の学習方法ではなく、AI(人工知能)を取り入れた、新しいスタイルの学習アプリです。

TOEIC25回分相当の問題があり、実際に問題を解き進めていく中で問題の正誤をアプリが自動で記録し、その正誤データに基づいてAIが最適な学習方法を指南してくれるサービスです。

2019年12月とつい最近リリースされた新しいサービスですが、既にダウンロード数は125万を突破した話題のアプリです。

 

SANTA TOEICのメリット

下記がSANTA TOEICを使って感じた主なメリットです。

1. 勉強を始めるまでのハードルが低い

正直試験勉強って面倒くさいですし、帰宅後にわざわざ教科書を開いて勉強するのは気分的に億劫です。

試験直前だというのに、帰宅後は色んな誘惑が目に付き、また現実逃避したい欲求が出て来て、気付いたらテレビを付けり、ネットサーフィンしたりと、「勉強しなきゃ!」と少し焦ってみるものの、なかなか手が付かないのが正直なところです。

ただ、やる気が出ない状態の中でも、一度勉強を始めたら、なぜかやる気が出てきて、気付いたら1時間ぐらい勉強をしているなんてことないですか?自分は結構あります。

実はこれ心理学で「作業興奮」と呼ばれる心理現象が作用していて、人間というのは「やる気がないことでも、一度行動を始めると、やる気が出てきて簡単に継続できる」構造に出来ているようです。

なので、勉強が面倒くさいのではなくて、正しくは勉強を始めるまでが面倒臭いのです。

そして、このアプリはスマホを起動し、アプリを立ち上げたらすぐ勉強が始まるので、勉強を行動に移すまでの「ハードル」がとても低いんです。

極端な話寝っ転りながらでも、テレビを見ながらでも、ネットサーフィンをしながらでも、とりあえずアプリを起動すれば勉強が始まるので、勉強が進みます。

ランチのちょっとした列の待ち時間や、電車の待ち時間といった隙間時間にも、アプリを開いて1問、2問勉強を進められて、生活時間を効率利用できるのもメリットです。

 

2. 合理性が高い

このアプリが他と違う決定的なポイントが、問題の正誤を自動で記録し、得意・不得意をAIが分析し、学習が必要な分野のみに絞って勉強を効率的に進められるようなプログラムとなっていることです。

この洗礼された「アルゴリズム」に基づいて、学習内容を「あなた色」にカスタマイズしていくことが、すごいのです。

と言われても、正直どんな恩恵を受けられるのかわからないと思うので、実際の流れを簡単に紹介しましょう。

具体的には、まずアプリを起動すると、下図のようにいきなり幾つかTOEICの問題を数問実際に解きます。

問題にはまさかのリスニングも含まれていて(リーディングだけだと思っていた)、急に会話が始まります。

そして一通り問題を解き終えると、下図のように間違えた問題のジャンル(下図で言うと完了時制が自分は弱い)が可視化されます。

そして、間違えた分野(今回の場合は完了時制)に関する講義が始まり、その範囲の問題をひたすら解き、頭にインプットしていきます。

そして正答率が高いジャンルは、既に理解できているとみなされて、その分野の問題は学習範囲から除外されます。

無駄がなく、実に合理的に出来ています。

 

3. 料金体系が柔軟

料金体系が柔軟なのも特徴です。

月額4,900円のサブスク制サービスなので、使わなければ即効解約できます。

つまり、極端な話、時間が空いた手隙の時にはがっつり使い倒して、目標を達成できたと思ったら解約すればいいのです。そしてまた気分が上がってきたら再度勉強を始めればいいのです。

このように勉強スタイルを自分のスケジュールに合わせて柔軟に調整できることが可能なんですよね。

また月額4,900円という値段に関しても、個人的にはそこそこリーズナブルだと感じます。

 

4. コンテンツが充実

SANTA TOEICはTOEICの各パート(全部で7つある)毎に、500問~1000問ずつあり(TOEIC25回分に相当)、これは勉強量としては十分です。

十分というか、多すぎるぐらいです。

書籍として販売されているTOEICの過去問でも、過去5回分程度しか掲載されてないです。

TOEIC25回分相当ということは、過去問を5冊分ということになり、TOEICの過去問は1冊あたり3,000円はするので、単純計算しても15,000円分の価値は詰まっているのです。

しかも各問題に対する解説や問題の翻訳が付いていたり、全ての選択肢の和訳、また他の言い回しなんかもあり、コンテンツとしてもかなり充実していて十分元は取れます。

普通は、何冊もテキストを買わないといけないですし、勉強する教材を持ち運んだりしなければいけませんが、このアプリ1つの中に書籍数冊分の全てがギュッと詰まっている携帯性も素晴らしいです。

 

SANATA TOEICのデメリット

サービスを使って感じたデメリットです。

1.単語帳機能がない

使ってて思ったのですが、このアプリだと単語を覚えることに特化した、単語帳機能のようなものがないんですよね。

間違えた問題をひたすら単語帳形式にしてくれると、繰り返すことで記憶に定着するのでいいのですが、このアプリだとそれができないです。

確かに間違えた問題を繰り返し解ける復習機能というものはあるものの、これだと単語をひたすら覚えていくということができないんです。

●アプリ内のマイノートから復習はできる

ここは別途、単語帳や単語カードを自分で買うなり、用意した方が高得点を狙えるかなと思いました。

 

2.縛られる

SANTA TOEICは学習レベルに合わせて問題がカスタマイズされるとはいえ、勉強の進め方はアプリ任せになるので、その点は柔軟性に欠けます。

例えば、アプリを立ち上げるといきなりTOEICの問題が始まるのですが、英語の基礎的な部分から始めたい人(品詞とか構文という概念)は、問題を解く前に概念を理解したいので、その場合は別途参考書を使った方がいいです。

また満点を目指している場合、1問・2問の正誤が点数を大きく左右するので、難易度の高い問題をとにかく繰り返し解いて細部まで詰めていく必要があるのですが、ここは別途専用の参考書を使った方が効率が良いです。

1つのアプリで全ての受験者に対応しているので仕方ないですが、このアプリ1つで受験者毎に異なる全てのニーズに対応するのは現実的に難しそうだと感じました。

 

3.本番慣れできない

実はTOEIC試験の特徴として、とにかく試験問題数が多いというのがあります。

合計200問程度の問題を2時間程度ぶっ通しで解くのですが、試験ボリュームが多い故に、次第に集中力が切れて来ます。

集中力が低下してくると、問題を解くスピードが落ちて時間がなくなったり、思わぬミスに繋がります。

ここは本番を想定した問題を過去問なんかを使って練習しなければならないのですが、このアプリだとそれが難しいです。

ここは別途過去問を使った学習が必要になるかなと感じました。

 

4.解約し忘れると高く付くので注意

このアプリですが、ずぼらな性格の人には少々危険です。

というのも、月額4,900円(3か月や6カ月だと割引になる)というのは、「解約しない限り永遠に請求される」ので、解約しないで1年間続けた場合年間で5万円以上かかります。

フィットネスジムなんかでよくありがちな落とし穴ですね。

有料プランにした場合、目標を達成できたり、使わないと決めたら、即効解約しましょう!

ちなみにIphoneの場合の解約方法は以下の通り、「設定」から進めます。

Androidの場合は下記の通りです。

 

以上色々メリットとデメリットありますが、個人的にはよく工夫されたアルゴリズムですし、まさにビッグデータ技術を活用した合理性の高いアプリだと感じます。

現状の推定スコアを算出したり、ちょっとした問題を解くまでは無料なので、まずはあなたのTOEICの推定スコアを出すところから始めて見ましょう。