英検1級合格時に利用したテキスト(エッセイ&面接編)


5年以上も前になるのですが、英検1級に合格した時に利用した『教材』についてです。

なんでこんなの今更!?って感じなのですが、当時利用したテキストが英検1級合格後、今でも自分の書棚にあり時折パラパラ見ることがあり、長い目で良い本だったので、紹介したいなと。

※肝心の1次試験のスコアがどっか行ってしまいました。合格点+10点ぐらいだった気がします。

 

◆書籍名

『英語で意見を論理的に述べる技術とトレーニング』

※まず特徴としては、本の右下に書いてある通り、英検1級のみならず、通訳ガイド試験、TOEFLやGRE対策としても有効なスピーキング対策である点です。英検1級合格後、留学する時やMBA目指す際は、こうした資格を勉強する必要が出てくるので、長い目で見て有効なアイテムなんですね。

 

◆本の中の「使い分けマスター」がシンプルで使える

スピーチやエッセイでは、文中でなるべく多くの単語や表現方法を使う方が評価としては高いです。

例えば、「思う」や「考える」を英語で利用する時に「think」では少しチープなので、「I did not expect~」、「I’m afraid~」、「I wonder~」のようにその状況にあった的確な「思う・考える」を使うといったことです。

そのためには、より多くの、且つ的確に言葉を選ぶ必要があるのですが、そのニーズに応えているのがこの本の中の至るところにある「表現集(使い分けマスター)」です。

しかも「Spoken English(意見を口頭で述べる際に利用する語彙)」と、「Written English(意見を記述式で述べる際に利用する語彙)」とで分かれていて、精緻に分類分けされています。

実は単に単語帳を丸暗記するだけだと、その単語の意味はわかるので読解は出来ますが、スピーキングやライティングでは単語を使い分ける能力が求められるんですね。その点この本は丁寧に使い分けがされていて、とにかく内容が実践向きです。

 

◆アドバイスが具体的

本は全体で300ページ程ですが、本全体を通じてかなり内容が具体的です。

一例として下図は合格者と合格者の特徴の分析を通じて、アドバイスをしているものなのですが、例えば不合格者の特徴6.の「スピーチは100~150語ぐらいしか話しておらず、内容が乏しい」というのに対して、「スピーチは200単語話されていて内容が豊富である」といったアドバイスが書かれています。

そもそも不合格者と合格者の特徴をこれだけ洗い出してもらっただけでも、読者が同じミスをする可能性が減り有益ですし、合格に近づくためのより実践的なノウハウを得ることが出来ると思います。

 

◆トピック別の実践トレーニングがかなり有効

過去問解けばわかりますが、英検1級のエッセイは、「環境問題」、「サイエンス」、「ビジネス」、「ジェンダー」等社会的な課題に対する意見を述べることが求められます。

ベストなのはこれら社会課題に対して常日頃から新聞なりネットで情報収集して考えていることなのですが、もちろん実際にはそんなスーパーマンみたいな人はいないので、実際にはテスト前にはある程度の例文集を頭に引き出しとして持っておくのが最適解かなと感じます。

その点、この本では大きく8つのトピック(ビジネス、サイエンス、教育、ジェンダー、医学、エコロジー、メディア、政治)それぞれに対して、モデル回答と、その解説も付いています。しかも、賛成派と反対派それぞれの立場での回答付きです。

もちろん本番でこれらの例文がドンピシャで出るとは限らないですが、各トピックのおおまかな背景や歴史(例えば雇用制の歴史・変遷や、各種法律の変遷等)も合わせて解説されているので、そういう知識はエッセイの文字稼ぎとして流用が可能です。その点本番で確実に有利に働きます。

 

英検合格後5年以上経過した今でも手元にこの本はあります。ちょっとした論述系の課題をやる際には、この本の中で使っている「言い回し」は参考になります。その点、長い目で見て有効な本だと感じています。

以上。

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