ITパスポートを取得することのメリットとデメリット


こんにちは。

先日受験した「ITパスポート試験」の感想と、なぜ資格を取得しようと考えたのか、資格取得のメリットとデメリットについて紹介したいと思います。

ITパスポート試験が気になっているけど学習しようか迷っている人や、将来の為に学びなおしをしたい方にはなんかは参考にしてみて下さい。

 

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ITパスポート試験とは?

ITパスポート試験は、IT(情報処理技術)に関する基礎知識を持っていることが証明できる国家試験です。

国家資格の分類に入るので、検定試験を実施している主体が「国」というのが特徴です。

ちなみにITパスポートの場合は、下図の抜粋の通り経済産業大臣が実施しています。

試験制度や試験内容なんかを国が管理していますので信頼できますし、情報処理業務に必要とされる正しいIT知識を体系的に、幅広く習得することが可能な検定試験です。

なお、IT業界の人の中では「Iパス(アイパス)」と略されています。

 

ITパスポート試験の特徴

まずは「敵を知る!」ということで、ITパスポート試験の一般的な特徴をリストアップしてみました。

 

●試験問題は全て四択問題

●問題数が合計100問もある。その中には計算問題や長文問題もあって結構ヘビー

●試験時間は合計2時間途中退室も可能。※途中退室者はあまりいない。

受験資格はない。誰でも受験可能

●試験はCBT試験。試験会場のパソコンで実施する。試験日程を自由に調整できたり(自分は3日前に受験申込をした)、その場で試験結果や合否が分かる

●試験問題は、ストラテジ系(35問程度)、ITマネジメント・管理系(20問程度)、テクノロジ系(45問程度)の大きく3つの分野に分かれている。IT知識以外のプロジェクトマネジメントや経営管理といった幅広い知識が求められる

●試験当日は、受験用のPCの他に、メモ用紙1枚、シャーペンが渡される。それらの持ち帰りは不可

●合格率は50%程度と、IT系の国家資格の中では比較的高め

 

ITパスポートのメリットとは?

下記が主なメリットです。

 

1.社会人として必要最低限の知識を習得

ITパスポートは、IT(情報処理系)関連の資格と捉えられがちですが、実は下図の通り試験対象者は「ITを利活用する全ての社会人」と定められています。

試験問題の中には、経営管理やプロジェクト管理、工数管理に関する問題もあるので、IT系職種の人以外にも有益な知識を学べます。

デジタル化が進み、会社のDX化が求められる中、社会人であれば何らかの形でITを利活用する機会があると思います。

資格取得を通じて、IT系職種以外の人にとっても重要な知識を学ぶことができるのです。

 

2.先端技術を抑えられる

ITパスポート試験の学習範囲には「ディープラーニングの実例」、「第四次産業革命」、「ブロックチェーンの仕組み」、「量子コンピューターの仕組み」といった時代のトレンドを抑えた問題も含まれています

実際の試験でも、こうした先端テックの問題は結構出題されました。

既に廃れた過去の技術を学んでも面白くないですが、こうした実用性の高い先端技術の仕組みについて学習できるので、純粋に勉強していて楽しかったです。

 

3.採用でも有利

富士通やKDDIといったIT系企業を中心に、入社時の採用試験にITパスポートを採用する企業もあるようです。

実際ITパスポートの受験の年齢層は若く、受験者の約40%は学生というデータもあります。

近年デジタル人材に対する企業ニーズの高まりもあって、ITパスポート試験は採用面接におけるアピール材料としても有効活用が可能な資格と言えそうです。

 

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ITパスポート試験のデメリットとは?

資格取得のデメリットは基本的にはありませんが、他の資格と比較した時の相対的なデメリットについて考えてみました。

1.専門性を証明しずらい

ITパスポート試験は国家試験の1つですが、数ある情報処理技術試験の中でも最も基礎のレベルに位置付けられています。

そのため試験に合格したことで、スキルの専門性を対外的に証明できるものではなく、就活や転活といったビジネスシーンにおける効果が薄いという特徴があります。

 

2.試験を振り返りずらい

ITパスポート試験の試験結果は、各分野毎での点数のみの公表なので、間違えた問題を特定できません。

メモ用紙も持ち帰り不可なので、分からない問題や際どい問題は頭の中に記憶しておき、試験終了直後に記憶を辿って調べるしか方法がなく、試験を振り返りずらいというデメリットがあります。

 

3.グローバルには活かしずらい

ITパスポートは日本国内における国家資格なので、海外における認知率はほぼ皆無に近いです。

そのため国内の採用試験ではアピールできても、外資系企業や海外留学時に必要とされるResume(レジュメ)での効力は薄いです。

グローバルな資格を考えているならば、全世界共通で使えるMOS(Microsoft Office Specialist)なんかを検討しましょう。

 

ITパスポート試験受験の感想

今回も他の国家試験同様に過去問を中心に、頻出問題中心に基礎を固める勉強スタイルで試験に臨みましたが、想像以上に細かい知識が出題されて最初テンパりました。

例えば、共通鍵暗号方式と秘密鍵暗号方式の違いは勉強したのに、実際にはハイブリッド暗号方式について出題されたり、

IPv4とIPv6の違いは理解できているが、実際の試験ではIPv6のIPアドレスの書き方が問われたり、※「.(ピリオド)」じゃなくて「:(コロン)」なんですよね

後もう一歩深く突っ込んで学習していれば分かったのに!!という問題や、4択→2択には絞り込めるけどそこから1択に絞り込む知識が甘い!!という問題が結構出た感じです。

ただ、それでも問題の半分程度は過去問の頻出問題から出題されていましたし、この勉強方法で800点以上取れている辺り、やはり基礎をしっかり固めることは重要だと感じました。

ただもう少し試験範囲を広く満遍なく勉強していても良かったかなと振り返っています。

そういう意味ではもちろん書籍で独学でもいいですが、突っ走る前にまずはユーキャン等の予備校も検討すべきだと考えます。

 

ITパスポート取得後の方向性

ITパスポートのデメリットでも述べましたが、ITパスポートは試験合格の実績そのものの価値はほぼ皆無に近いので、むしろ試験合格をきっかけに、どのように展開していくを考えることも重要です。

そこで、下記にて幾つか資格取得後の方向性を考えてみました。

1.上位資格を狙う

ITパスポート試験合格を足掛かりとして、「基礎情報技術者試験」や「応用情報技術者試験」といった上位資格、更には「ITストラテジスト」や「プロジェクトマネージャー」といった専門資格を目指すのも1つです。

上位資格は受験者のレベルが高く、更には合格率も低くなるので、ITにおける専門家としてのキャリアを歩みたい人にはおすすめです。

2.実務スキルを習得する

知識の習得よりも、実際に手を動かしてサービスを形にしていくことが好きな人には、プログラミングやコーディングといった実務スキルを習得するのもおすすめです。

3.グローバル資格を狙う

ITパスポートはグローバル資格ではないので、世界に通用する資格を目指すなら、先にも紹介したようなMOS(Microsoft Office Specialist)や、オラクルブロンズといったベンダー資格なんかがおすすめです。

以上です。