世の中にある資格の数は合計1,000以上もあると言われていて、色んな資格が沢山存在していますが、当然資格毎での受験者数は異なり、受験者数が多く人気の資格もあれば、ニッチな資格も存在します。
そこで素朴な疑問として、これだけ色んな資格がある中で、どの資格が人気があるのか気になりませんか?
何となく簿記検定やTOEICは人気があることは予想出来ますが、今回は「受験者数データ」に基づいて、資格の人気ランキングをまとめてみました。
調査方法(前提条件)
さて、人気ランキング発表の前に、今回実施した調査方法について3点ほど共有させて下さい。
1. まず資格と言えど、民間資格なんかも含めればかなり膨大な数となり、現実的に全てを把握するのは難しく、今回の調査では「大手予備校で講座開講しているもの=ある程度人気があるもの」と考え、調査対象を事前にある程度限定している点はご理解下さい。
2. また厳密に言えば、資格の中には「運転免許」といった明らかに受験者数が多いことが分かるものも含まれてしまいますので、そうした例外だとみなされるものは今回省いています。
3. 2020年の年初に発生した新型コロナウイルスにより、残念ながら試験が中心となってしまったり、実施できたものでも感染予防の心理が働いて受験者数が大きく減少しているものもありました。そこで公平を期すためにも、今回は2018年と2019年の2年分に限定して調べています。
資格の年間受験者数ランキング(18年~19年)
前置きが長くなりまして、すみません。下記が調査結果です!
Rank | 資格名称 | 18年受験者数 | 19年受験者数 | 平均 |
---|---|---|---|---|
1 | TOEIC(R)L&Rテスト | 2,456,000 | 2,205,000 | 2,330,500 |
2 | 漢字検定3級 | 479,446 | 443,218 | 461,332 |
3 | 漢字検定準2級 | 292,682 | 272,683 | 282,682 |
4 | 簿記3級 | 246,438 | 232,925 | 239,681 |
5 | 危険物取扱者(乙4) | 240,102 | 221,867 | 230,984 |
6 | 宅地建物取引士 | 213,993 | 220,797 | 217,395 |
7 | 簿記2級 | 136,401 | 140,505 | 138,453 |
8 | 第二種電気工事士(筆記) | 123,279 | 122,266 | 122,772 |
9 | 基本情報技術者試験 | 111,381 | 121,556 | 116,468 |
10 | ITパスポート | 95,187 | 95,187 | |
11 | 介護福祉士 | 92,654 | 94,610 | 93,632 |
12 | 秘書検定 | 78,301 | 73,824 | 76,062 |
13 | 衛生管理者第一種 | 67,080 | 68,498 | 67,789 |
14 | 保育士 | 62,555 | 68,388 | 65,471 |
15 | 登録販売者 | 65,500 | 65,288 | 65,394 |
16 | 運行管理者(貨物) | 65,328 | 65,328 | |
17 | 応用情報技術者試験 | 65,036 | 64,367 | 64,701 |
18 | 電験三種 | 61,941 | 59,234 | 60,587 |
19 | FP3級(フィナンシャルプランナー) | 57,697 | 63,401 | 60,549 |
20 | FP2級(フィナンシャルプランナー) | 58,223 | 60,876 | 59,549 |
21 | ケアマネジャー(ケアマネージャー) | 49,332 | 41,049 | 45,190 |
22 | 社会福祉士 | 45,849 | 43,937 | 44,893 |
23 | 行政書士 | 39,105 | 39,821 | 39,463 |
24 | 社会保険労務士 | 38,427 | 38,428 | 38,427 |
25 | 日本語検定3級 | 34,147 | 33,598 | 33,872 |
26 | 衛生管理者第二種 | 32,985 | 33,559 | 33,272 |
27 | 1級土木施工管理技士 | 28,512 | 33,036 | 30,774 |
28 | 税理士 | 30,850 | 29,779 | 30,314 |
29 | 調理師 | 28,370 | 25,451 | 26,910 |
30 | 色彩検定3級 | 26,056 | 27,051 | 26,553 |
31 | 二級ボイラー技士 | 25,601 | 25,192 | 25,396 |
32 | 消防設備士(乙6) | 26,616 | 21,333 | 23,974 |
33 | 第一種電気工事士 | 19,815 | 23,816 | 21,815 |
34 | サービス接遇検定3級 | 22,617 | 19,748 | 21,182 |
35 | 日商PC検定3級 | 19,841 | 20,826 | 20,333 |
36 | 2級土木施工管理技士(学科) | 15,737 | 20,270 | 18,003 |
37 | 建設業経理士2級 | 16,593 | 17,258 | 16,925 |
38 | 栄養管理士 | 17,864 | 15,943 | 16,903 |
39 | 旅行管理者 | 14,938 | 14,327 | 14,632 |
40 | 司法書士 | 14,387 | 13,683 | 14,035 |
41 | 世界遺産検定3級 | 13,781 | 11,522 | 12,651 |
42 | マンション管理士 | 12,389 | 12,021 | 12,205 |
43 | 色彩検定2級 | 11,631 | 12,666 | 12,148 |
44 | 公認会計士 | 11,742 | 12,532 | 12,137 |
45 | メンタルヘルス・マネジメント二種 | 10,227 | 9,936 | 10,081 |
46 | 福祉住環境コーディネーター | 9,879 | 9,525 | 9,702 |
47 | 日本語教育能力検定 | 6,841 | 9,426 | 8,133 |
48 | 調剤薬局事務 | 8,081 | 8,081 | |
49 | インテリアコーディネーター | 8,542 | 6,992 | 7,767 |
50 | 歯科衛生士 | 7,374 | 7,202 | 7,288 |
51 | 通関士 | 6,218 | 6,388 | 6,303 |
52 | カラーコーディネーター3級 | 6,397 | 5,952 | 6,174 |
53 | 気象予報士 | 5,772 | 5,926 | 5,849 |
54 | キャリアコンサルタント | 6,216 | 5,431 | 5,823 |
55 | 中小企業診断士 | 4,829 | 5,966 | 5,397 |
56 | 医療事務 | 3,969 | 2,649 | 3,309 |
57 | 不動産鑑定士(短答) | 1,751 | 1,767 | 1,759 |
Rank | 資格名称 | 18年受験者数 | 19年受験者数 | 平均 |
いかがでしたでしょうか。
予想通りのものもあれば、意外なものが上位にランクインしていたりしますよね。
下記にて、この結果について簡単に考察もまとめていますので、興味があれば見て下さい。
人気資格ランキングの考察
では、こちらのランキング結果の傾向を少しまとめてみました。
◆語学系の人気が高い
まず受験者数が多い資格上位5位までの結果を見ると、やはり語学系の資格が人気ということが分かります。
1位:TOEIC
2位:漢字検定3級
3位:漢字検定2級
4位:簿記検定3級
5位:危険物取扱者(乙)
TOEICの受験者数は年間240万人と、他の資格と比較すると群を抜いています。ちなみに参考までに運転免許の受験者数が年間260万~270万人程度なので、受験者数だとそこまで差は感じられず、TOEICの人気の高さが伺えますね。
※参考:最近話題のTOEIC対策アプリ「SANTA TOEIC」の感想 メリットとデメリット
また今回英検の受験者数データが分からず、調査対象外としてしまいましたが、英検に関しても年間300万人以上の志願者数がいるという情報もあり、英語系の資格は人気が高いことが分かります。
そして、2位と3位には漢字検定2級・3級がそれぞれランクインしていますが、やはり漢字というものは学んだことが日常で活きやすく即効性が高いですし、年齢層も中学生から高齢者まで幅広いということが一因に上げられると考えます。
◆経理系資格・技術系国家資格も人気
上位勢の傾向を見てみると、経理系の資格の人気が高いことが分かります。
4位:簿記3級
7位:簿記2級
19位:FP3級
20位:FP2級
簿記や会計の知識は業界業種を問わず活かせますし、簿記検定なんかは資格の知名度としてもとても高く、受験者数が多い理由の1つになっていると考えます。
また、危険物取扱者試験や電験といった技術系の国家資格が上位にあります。こうした資格は事業を運営する上で資格保有者の設置義務がある必置資格に分類されていたり、独占業務を担うことが出来たりするので、受験者数が安定して多い傾向にあることが考えられます。
◆受験者数が少ない=希少価値が高い
次に受験者数が少ない資格下位5位までの結果を見てみます。
ワースト1位:不動産鑑定士(短答)
ワースト2位:医療事務
ワースト3位:中小企業診断士
ワースト4位:キャリアコンサルタント
ワースト5位:気象予報士
不動産鑑定士、中小企業診断士、気象予報士辺りは、合格率も10%を切っていて難易度もとても高いです。難関資格ですので、受験者側からすると若干ハードルが高く感じられてしまい、敬遠されてしまう感じでしょうか。
一方、受験者数が少なく+難関資格であるということは、世の中における資格保有者数も相対的には少なくなりますので、裏を返せば希少価値が高く、狙い目だとも感じます。
受験者数は少ないですが、いずれも深い専門知識が求められますので、その道を極めていきたい人にはおすすめです。
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自分もやってみましたが、下記の通り意外にも「インテリアコーディネータ―」という結果となりました。
自分でさえ知らなかった新たな自分探しの機会もなるかと思いますので、皆さんも一度試しにやってみてはいかがでしょうか。
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資格は独学で取得できるものもありますが、自分の経験上独学は「わからないことを調べる時間」という学習とは無関係なところにかなり多くの時間が割かれてしまいます。
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興味があれば参考にしてみて下さい。