国内の資格の傾向として、Web、IT、会計、言語の知識を問う資格は結構多いと思うのですが、サプライチェーンや物流関連の資格は比較的少ないなと感じています。
グローバルではどんな資格があるのだろうと調べてみると、「CSCP」という資格を見つけたので共有です。
◆CSCPとは
正式名称は「Certified Supply Chain Professional」です。「APICS」というサプライチェーン管理を専門とする国際的な非営利団体組織が認定している資格検定です。
ちなみにAPICSは、北米のシカゴに本社を持っている米系の民間の機関です。母体が米系の団体なので、主に北米のビジネスパーソンを中心に人気があります。
テストの構成は下記の通り、大きく3部に分かれています。テストの言語は英語で、四択の選択式の問題です。
サプライチェーンを構想するフェーズから、実行、改善のフェーズまでにおけるより包括的な知識が試されます。
1.Supply Chain Design:デザイン
2.Supply Chain Planning and Execution:計画と実行
3.Supply Chain Improvements and Best Practices:改善とベストプラクティス
◆CSCPの受験要件
CSCPの受験要件に関しては、APICS公式サイトに記載があります。
日本人でも受験のハードルは、高くはなさそうです。
・3年以上の業務経験者 又は
・大学卒(Bachelor’s Degree)か 又は それ相応の学位取得者
・その他下記のいずれかのサプライチェーン関連資格の保有者
CPIM、CLTD 又は CSCP、 CTL、 CFPIM、 CIRM、 SCOR-P、 C.P.M.、 CSM 又は CPSM
◆CSCPの受験方法と受験費用
全世界のテストセンターにて、コンピューターベースでの受験です。APICS公式サイトからテストセンターを検索してみると、国内でも全国で受験できるようです。
ちなみに、各科目の受験費用は以下の通りです。下記はPLUSメンバーの会員価格なので非会員だと×1.5倍程度になります。
受験地 | 費用(PLUSメンバー価格) |
北米 | $695 |
北米外 | $1,050 |
再試験 | $450 |
正直試験費用は結構割高なので、他の選択肢も踏まえて受験は慎重に検討した方がいいとは思います。
◆CSCPの給与
Indeedでの求人内容の調査結果では、年収は900万以上の募集が多く高めです。
ただ募集人数自体は少なく、国内における認知率は現状高いとは言えないようです。
推定年収 | 募集人数 |
900万+ | 5 |
1050万+ | 3 |
1100万+ | 2 |
1250万+ | 1 |
◆CSCPのキャリアパス
CSCPは国際的な資格ですので、サプライチェーンマネージャーを中心に、グローバルでのキャリアパスを志向する人に向いています。
・外資系企業のサプライチェーンマネージャー
・日系企業のグローバルサプライチェーンマネージャー
・購買調達マネージャー