Creative Cloud Expressとは? 競合サービスやメリットデメリット


先日Adobe(アドビ)社が、Photoshopやイラストレーターの機能の一部を備えた「Creative Cloud Express」をリリースしました。

主にデザイン未経験者を対象としたクラウドサービスで、ロゴ・アイコン・バナー広告等が簡単にデザインできるサービスです。

操作方法がシンプルで、デザインの編集画面も素人でも分かりやすいように設計されているので、誰にでもクリエイティブコンテンツをデザインすることが可能です。

元々はAdobe Sparkというサービス名でしたが、今回の発表で機能面を大幅に改善。ソフトウェアのサブスク型・クラウド型・フリーミアム型がここ4~5年続いてきたことを考えると、Adobe側も本格的に動き出してきたという感じですかね。

ということで今回は、Creative Cloud Expressの特徴をメリットとデメリットに分けて紹介したいと思います。

 

Creative Cloud Expressの概要

●サービス名:Creative Cloud Express (旧Adobe  Spark)

●サービス概要:クラウド型のデザインサービス。テンプレート流用するので誰でも手軽にデザインでき、ロゴ、バナー広告、チラシ、YouTubeサムネイル等の様々なクリエイティブの制作が可能。

●運営会社:Adobe

●リリース日:2021年12月13日 ※会社利用を想定したEntereprise版は2022年にリリース予定

●ビジネスモデル・料金体系:フリーミアムモデル。一部の素材は無料。Pro版にアップグレードすると有料の素材も使える

 

Creative Cloud Expressの類似サービス

主な類似サービスとしては下記があります。

Canvaなんかは既に国内でもそこそこ有名になりつつありますし、海外製品を中心にサービスは増えつつありますが、まだまだ少ないのが現状です。

 

Canva
オーストラリア発のサービスです。2013年にリリースされたデザインサービスで、ビジネスモデル、機能、Webサイトの作りなんかを見ても類似サービス本命です。先行サービスということもあり、テンプレートの種類が豊富で、使えるテンプレートの数も多いです。

 

Placeit
メキシコ発のクラウド型のデザインサービスです。2018年にEnvato社に買収されて以降、一気に世界展開を加速させています。
基本的なデザインの進め方はCreative Cloud Expressと同じで、デザインの元となるテンプレートを流用し、ロゴ・動画・バナー広告等のテキストやフォントを編集していきます。
デザイン素材がやや派手なものが多いのが特徴です。ただ新興サービスなのでWebサイトがまだ日本語対応してないので、分かりずらく感じるかもしれません。

 

Creative Cloud Expressのメリット

以下Creative Cloud Expressの特徴です。

●メリット1:操作方法が簡単なので学習が不要

自分も以前はPhotoshopやIllustratorなんかを使っていましたが、従来のデザインソフトは高機能故に、初心者が使いこなすのは難しい現実がありました。

自分もGoogle検索で使い方をよく調べていいましたが、結構時間取られますし、最終的に解決策が見つからず悶々として終わるなんてこともありました。

一方、今回の公式リリースにも記載がありますが、Creative Cloud Expressが対象とするのは未経験者で、未経験者でも直感的にデザインできるように、デザインを作るステップ、そしてデザインの編集ページがシンプルに作られています。

 

●デザインの基本的な方向性をテンプレートの中から選択

●デザインの編集画面で直感的に編集できる

このようにサービスを使ったことがない未経験者でも、ストレスなく効率的にデザインを進めることが可能です!

●メリット2:無料で始められる。有料版も比較的安価

Creative Cloud Expressの素材は大きく無料と有料のものに分かれています。無料の素材もあるので、手軽にサービスを使い始められるのもメリットです。

また有料のPro版にアップグレードすると使えるデザイン素材が一気に増やすことが可能です。

仮にPro版にしても月額$9.99(≒1,050円)と、他のサービスと比べても比較的安価な料金モデルとなっています。

●メリット3:素材の編集機能もある

下図はCreative Cloud Expressで使える主な編集機能です。画像やイラストの背景を削除やサイズの変更、動画の結合・速度の変更・サイズの変更等の、いわゆる「よく使う」編集機能も付いています。

従来であれば、別途編集ソフトをインストールする必要がありましたが、こうした編集もCreative Cloud Expressで対応できます。

しかもクラウドサービスなので、ネットにさえ繋がる環境であれば、利用端末や場所に縛られず使うことが可能なこともメリットです!

Creative Cloud Expressのデメリット

以下他サービスと比較したデメリットについても簡単に共有してみます。

●デメリット1:やや重い

Adobe Spark時代からそうでしたが、Canvaなんかと比較すると、挙動はやや遅めです。

●デメリット2:テンプレやや少なめ

Canvaは、ロゴやチラシ制作以外にも、グラフが作れたり(インフォグラフィックス)、ちょっとした動画の編集が出来たり、プレゼン資料が作れたり、様々な用途に対応できます。

一方Creative Cloud Expressでも、ロゴの制作や、チラシの制作等のユーザーに人気のあるデザイン機能を使うことは出来るのですが、Canva程細かくないのが難点です。

ただ、公式の発表にもありますが、テンプレの数は今後増やしていくとのことなので、今後間違いなく改善されると思うので楽しみですね。

 

以上です。

他にアップデートありましたら共有させて頂きます。