USCPAを取得して感じたメリットとデメリット 独学は可能か?


先日無事にUSCPA(米国公認会計士)を取得出来ましたので、実際に資格を取得して感じたメリットやデメリットについて簡単に整理してみました。

※ギリギリ合格笑!全て70点台….。FAR(9月credit)→AUD(11月credit)→BEC(12月credit)と最初3科目は4か月ぐらいでトントン行ったのですが、最後のREG(税法)が本当に鬼門で、縁もゆかりもないアメリカ税法に半年苦しみました。

USCPA取得のメリット

まずはUSCPAを取得することのメリットです。

●キャリアの選択肢が増えた

資格取得する以前は微塵も考えていなかった監査法人へのキャリアチェンジが現実のものとなります。

これは合格後に転職活動を進めてみて感じたことですが、業務未経験者の自分が公認会計士を持っているということで監査法人への書類選考にはパスできましたので、キャリアの選択肢の広がりを実感します。

資格を持っていなければ間違いなく門前払いだったと思います。

 

●昇進昇格の判断材料とされる

外資系企業の場合の話ですが、昇進昇格の内示に、USCPAホルダーであるという点が記載されているケースがあります。

昇進昇格の必須条件になるとは考えられないですが、少なくとも外資系企業では一定のステータスとして認めらているのは事実ですし、昇進昇格時に社内関係者から理解を得る上で有利に働くというメリットがあると感じます。

 

●国際会計系では最高ランク

少なくとも自分が調べた限りでは、国際会計の資格の中でUSCPAは最高ランクです。

海外での認知率とプレゼンスも高く、特に海外ではこうしたステータスを気にする方も多く、資格を取得していることは日本以外の国で働く上でも有利だと考えています。

 

●新しいことを学ぶ力が付く

USCPA合格までの道のりは結構しんどいです。特に自分のような文系の人間は、「そもそも会計って何?」という状態から始めたので、なおさらでした。

ただ全く知識がない状態から知識を磨きあげていき、USCPA取得に必要な学歴審査や倫理試験といった手続き面等含め、最終的に目標達成出来たという経験により、新しいことを0から学ぶ耐性が付いたと感じます。

USCPAの価値が上がるか下がるかは分かりませんが、合格を目指して粘り強く勉強した経験は、今後業界業者問わず必要とされると考えますし、大切なスキルだと感じます。

デメリット

USCPAを合格するためにはそれ相応の勉強時間の確保が必要で、いざ勉強を始める前に、デメリットについても考えておくことは大切です。

●スカウトメールは来るが…

資格取得をするとスカウトメールはバンバン来るので気持ちいですが、資格を取得した業務未経験者が面接を突破して内定にまで漕ぎつけるのは実際問題難しい面もあります。

USCPAは転職や就職で有利なのは間違いないですが、資格取得が就職や転職の成功に直結するということはほぼないです。

●ランニングコストが…

USCPAは資格取得後にライセンスを維持するためにも、ライセンス更新費用や継続学習費用といったお金と時間がかかります。

継続学習に関しては毎年一定の単位を取る必要があり、これが数万円の出費となりますので、現役時代にこの資格を維持し続けることを考えるとトータルで40~50万円程度の出費となります。

資格が仕事に結びついていたり、公認会計として実際に資格を活して恩恵が受けられているならいいですが、業務に結びついていないとなると資格の飼い殺しとなり、費用対効果のメリットが得られにくいなと感じています。

●勉強ストレスが…

USCPAは科目毎での受験が可能であるものの、とにかく試験の出題範囲が広く覚える量が多いので、日常の業務と両立しての学習となると結構大変です。

経理やファイナンスの仕事をしていれば業務に直結するので勉強モチベも沸くのでしょうが、ITエンジニアの仕事をしている自分にとって会計はほぼ実業務とは無縁で、一体全体この先に何があるのだろうとモチベーションを保つのに苦しみました笑。

年齢にもよると思いますが。USCPAを勉強すると決めたなら、経理系の部署に異動したり、転職で職種を見直すなどして、なるべく実業務と結びつくような工夫が必要だと感じました。

 

長い目で見れば有利な資格

 

 

USCPAは独学が可能か?

もちろん前提知識によりますが、初学者の独学は正直無理無謀です笑。

各科目の合格率は40%~50%程度と高めなので一見独学でも行けそうなのですが、とにかく試験範囲が広く学習量が膨大な上に、国内ではそこそこマイナーな資格なので市販の学習教材も乏しいです。

またUSCPAは1科目あたりの受験料がInternational Feeを含めると約5万円かかり、不合格だった場合の経済的損失がかなりでかく、試行錯誤しながら独学で!的なノリでやっていると、軽く数十万飛んでいきます。

またUSCPAには受験資格もあり、そういった手続き面の知識やサポートを受けなければならないことを考えると、基本的には専門のスクールに通うのがおすすめです。

USCPAを学習しよう!

国内でUSCPA対策講座を開講している主なスクールです。値段もピンキリですが、それぞれで教材が違ったり、サポート体制も異なりますし、USCPA受験に必要な単位が料金に含まれているか否かという点もありますので、比較検討してみて下さい。

◎プロアクティブ

講座費用が20万円代からと、最も安価な学習方法です。ただUSCPAの受験に必要な単位取得が追加でかかるので(2万ちょいする)、その点もトータルで含めて考えると意外とトントンに。映像による講義学習があり、後はひたすら演習を解いていくスタイルです。

 

◎資格の大原

全国にスクールを持っている資格の大原の対策講座です。講座費用は高めですが、追加単位が含まれた料金体系となっているのが特徴です。大原の自習室が使えるので、仕事帰りに立ち寄って勉強できるといったメリットもあります。日本語講師による講義に加えて、アメリカで評判の高い「Roger」講師による講義も聞けるというのはここだけです。値段は少し張りますが、学習サポートが手厚いので一度は検討したい講義です。

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◎アビタス

国際資格取得専門のスクールです。アビタスはテキストの解説が特に分かりやすく、教材の内容が充実しているのが特徴です。界隈ではアビタスの教科書のみ買う人もいるほどわかりやすく、そういう意味ではストレスなく着実に学習が進められるおすすめのスクールです。

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