2019年にガートナー社が発表したBIツールのマジッククアドラントにおいてリーダーポジションにあるPower BI(Microsoft)とTableau。
ライバル関係にあるこれら両サービスの違いを比較してみました。
検索トレンドの分析
まず手始めに、Googleでこれらのサービスがどれくらい検索されているか見てみましょう。
赤線が「Tableau」の検索推移で、青線が「Power BI」の検索推移です。
【日本】
Power BIもTableauも年々検索数は上がっていますが、検索総数はTableauの方が3倍程度多いです。Tableauの方が先発品なので、そりゃそうなのですが。
【すべての国】
こちらは全世界におけるトレンド分析です。Tableauは伸び率がほぼ横ばいですが、Power BIは右肩上がりで成長しています。
【地域別】
北米、ヨーロッパ、中国ではTableauの方が検索数が多いです。一方南米地域や一部欧州の国ではPower BIの方が強いです。
Power BI vs Tableau サービスの比較表
Power BIとTableauのサービスの違いをリストで比較してみます。
Power BI Pro | Tableau | |
運営企業 | Microsoft | Tableau Software ※19年にSalesforceが買収 |
本社 | 米国 ワシントン州 | 米国 ワシントン州 |
リリース日 | 2011年 | 2003年 |
データ容量 | 10GB ※Premiumは100TB |
無制限 |
データ読込速度 | △ | 〇 |
スマホでの閲覧 | 可(iOS, Android) | 可(iOS, Android) |
サポート体制 | △ | 〇 |
共有 | メール配信か、URLでの共有 | メール配信か、URLでの共有 |
データの自動更新 | 1時間毎で設定可 | 1時間毎で設定可 |
ライセンス形態 | サブスクリプション | サブスクリプション |
費用(Desktop) | 無料(Power BI Desktop) | $70/月 |
費用(View) | $9.99/月 | $12/月 |
●データ読込速度の違い
同じ容量のデータをデータベースから抽出する場合、Tableauの方が早いという調査結果があります。また一般的に、Power BIの方がRAMメモリをより多く消費すると言われています。
●サポート体制の違い
TableauもPower BIもナレッジベースが豊富で大差はないです。何らかの問題が発生したら、基本的に検索すれば解決できます。Tableauはサポート担当者への問い合わせが可能であり、Power BIは基本的にはPower BIコミュニティに投稿したり、投稿内容を検索して解決していきます。
●データフォーマット対応について
Power BIもTableauもExcel, Google Analytics, Salesforce.com, Amazon Redshift, SQL, Azure, Google Platform等々とあらゆるデータソースとの接続が可能です。
データフォーマットの対応は両サービスともほぼ同程度と言えそうです。
まとめ
Power BIもTableauも機能面での違いは見られなさそうですが、サポート体制での違いと、サービスの料金形態の違いがあります。
機能面での違いが見られないなら、少なくとも現時点ではPower BIの方がコスト上は上回ているので、こちらのが実際に導入を進めやすそうですね。
Power BIの次はこれ!
ソフトウェアの変化は激しく、グローバルで見るとPower BIはもう既に過去のものとなりつつあります。
なぜなら、Power BIのレポート開発は人が行いますが、これからの時代は人工知能がそのレポート作成業務さえも代替すると言われていて、実際に僕はその現実を目の当たりにしています。
そうした焦りから自分もAidemyの3カ月の人工知能講座参考にして、AIの開発の方にシフトしています。
Power BIも重要なスキルですが、もう未来を見ることも検討してみて下さい。